怒られちゃう
群青の
宝石箱のようなトンネルをぬけると
枯れた薔薇とハーブの畑だった
太陽は見えない
空間全体に渋いパステルカラーのオーロラが幾重にも重なり
澄んだ空気が漂う
甘い香りは気のせいか
何者かがいる
サッと身を避け葉っぱの山に身を潜める
親に怒られる事が分かっている時のような
ピリッと辛い緑色のような気持ちだった
帰らなきゃ
何者かは遠くに姿を見せた
熊が踊っていた
熊の頭にはシロツメグサの王冠
マニキュアを塗ろうとして
うまくいかなかったのか
その小さな瓶は辺りに散乱している
怒られちゃう
わたしはそっと
トンネルへ戻った